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高齢者のスマホでビデオ通話のやり方は?

高齢者のスマホでビデオ通話のやり方は?

離れて暮らすご家族や親戚の方と、顔を見ながら会話ができるビデオ通話は、現代のコミュニケーションにおいて欠かせない手段となっています。
特に高齢者の方にとっては、声だけでなく表情が見えることで安心感を得られたり、孤独感の解消に繋がったりする大きなメリットがあると考えられます。
しかし、いざ導入しようとすると「操作が難しそう」「どのアプリを使えばいいのかわからない」といった不安の声も多く聞かれます。
本記事では、高齢者の方が無理なくビデオ通話を活用するための具体的な方法や、ご家族がサポートする際のポイントについて詳しく解説していきます。

高齢者の方がビデオ通話を活用するための最適な選択肢

高齢者の方がビデオ通話を活用するための最適な選択肢

高齢者の方がスマートフォンでビデオ通話を行う際、もっとも推奨される方法は、「すでに利用しているアプリを活用する」こと、あるいは「機能を極限まで絞った専用端末を導入する」ことの2点に集約されます。
多くのシニア世代にとって、新しい操作を覚えることは心理的なハードルが高いため、日常生活の延長線上にあるツールを選ぶことが成功の鍵となります。
具体的には、日本国内で普及率の高い「LINE」のビデオ通話機能、あるいはiPhoneに標準搭載されている「FaceTime」の活用が一般的です。
一方で、スマートフォンの操作自体に強い抵抗がある場合には、ボタン一つで繋がる専用のテレビ電話端末や、テレビ画面を利用したサービスを検討するのが現実的であると考えられます。

ビデオ通話の導入において簡便さが最優先される理由

ビデオ通話の導入において簡便さが最優先される理由

なぜ高齢者の方には、多機能なアプリよりもシンプルさが求められるのでしょうか。
それには、シニア世代特有の身体的・心理的な状況が関係していると推測されます。

操作手順の少なさが継続利用の鍵となる

高齢者の方は、画面上の小さな文字を読み取ることや、複雑な階層構造を持つメニューを操作することに苦労される傾向があります。
スマートフォンの操作においては、タップの回数が増えれば増えるほど、どの段階にいるのかが分からなくなり、最終的に「難しいから諦める」という結果を招きやすくなります。
そのため、「アイコンを押す」「相手を選ぶ」「通話ボタンを押す」といった最小限の手順で完結することが、何よりも重要視されます。

視覚的・直感的なインターフェースの必要性

加齢に伴う視力の低下により、細かな文字よりも、色や形で機能を判断できる「アイコン」の方が認識しやすいという特性があります。
ビデオ通話における「ビデオカメラのマーク」や「受話器のマーク」など、直感的に機能を連想できるデザインが採用されているツールを選ぶことで、操作ミスを減らし、自発的な利用を促すことができると考えられます。

心理的な安心感とサポート体制の有無

「機械を壊してしまうのではないか」という不安を抱えている高齢者の方は少なくありません。
ご家族や周囲の方が使い慣れているLINEのようなツールであれば、トラブルが起きた際にもすぐに電話や対面で教えることができます。
自治体や携帯電話会社が実施している「スマホ教室」などでも、LINEの使い方がメインコンテンツとなっているケースが多く、社会的なサポート体制が整っている点も大きな理由の一つです。

高齢者の方に推奨される具体的なビデオ通話の方法

それでは、具体的にどのような手順でビデオ通話を始めればよいのでしょうか。
ここでは、代表的な3つのパターンを紹介します。

1. LINE(ライン)を使用したビデオ通話

現在、もっとも現実的で普及している方法がLINEです。
ご家族とのメッセージのやり取りで既にLINEを使用している場合、新しいアプリをインストールする必要がありません。

  • 発信の手順:
  • 1. LINEアプリを開き、下部の「トーク」から通話したい相手を選びます。
  • 2. 画面右上にある「電話のマーク」をタップします。
  • 3. メニューが表示されるので、「ビデオ通話」というカメラのマークをタップします。
  • 4. 呼び出しが始まり、相手が出れば通話開始です。

LINEの利点は、背景を加工する「エフェクト」機能などがあり、お孫さんなどと楽しく交流できる遊び心がある点です。
また、操作に迷った際は「いつもの画面の右上にある、カメラの絵を押してね」と伝えるだけで済むため、教える側の負担も少ないと言えます。

2. iPhoneのFaceTime(フェイスタイム)による通話

ご家族全員がiPhoneを使用している場合、最初から入っている「FaceTime」アプリは非常に強力な選択肢となります。
FaceTimeは、画質や音質が非常に安定しており、余計な機能が削ぎ落とされている点が特徴です。

  • 発信の手順:
  • 1. 緑色の「FaceTime」というアイコンのアプリをタップします。
  • 2. 画面上の「新規FaceTime」または連絡先リストから相手を選択します。
  • 3. 画面下部の「ビデオ」ボタンをタップします。

iPhoneの「連絡先」にお気に入りの家族を登録しておけば、ホーム画面からワンタップで発信画面へ移動できるよう設定することも可能です。
Apple製品同士であれば、OSレベルで統合されているため、動作の遅延が少なく、高齢者の方でもストレスなく利用できると考えられます。

3. 専用端末やスマートスピーカーの活用

「スマホの画面が小さくて見えにくい」「どうしても操作が覚えられない」という場合には、ビデオ通話専用のデバイスを導入することも検討すべきでしょう。

memet(メメット)などの高齢者専用端末

「memet」は、機能をビデオ通話のみに絞り込んだ端末です。
本体には大きな物理ボタンが配置されており、「家族のボタン」を押した後に「通話ボタン」を押すだけという極めてシンプルな操作性が実現されています。
Wi-Fiの設定や連絡先の登録は、離れて暮らすご家族がスマートフォンのアプリ経由で遠隔操作できるため、高齢者本人が複雑な設定を行う必要がない点も大きなメリットです。

Amazon Echo Showなどの画面付きスマートスピーカー

「アレクサ、〇〇に電話して」と話しかけるだけでビデオ通話ができるスマートスピーカーも有効です。
画面をタッチする必要すらないため、手が不自由な方や、ベッドに横たわっている状態でも通話が可能です。
また、ご家族側から「呼びかけ」機能を使って、相手が操作しなくても映像を繋ぐ設定(見守り設定)にすることも可能であり、安否確認としての需要も高まっています。

高齢者の方へビデオ通話のやり方を教える際の工夫

やり方を伝える際、教え方一つで高齢者の方の意欲は大きく変わります。
以下のポイントに留意して進めることをお勧めします。

専門用語を徹底的に排除する

「タップ」「スワイプ」「インストール」「メニューバー」といった言葉は、シニア世代には馴染みがない場合が多いです。
「タップ」は「指でトントンと叩く」、「スワイプ」は「指で横に流す」といった具体的な動作で伝えましょう。
また、「緑色の丸いマーク」や「受話器の形の絵」など、視覚的な特徴を名詞として使うことが効果的であると言われています。

手順を紙に書いて「カンペ」を作る

口頭で説明を受けた直後は理解できていても、時間が経つと忘れてしまうのは自然なことです。
大きな文字とイラストで、「これさえ見れば通話できる」という手順書を作成し、スマートフォンの横や冷蔵庫の扉など、目に付く場所に貼っておくことを推奨します。
「1. 緑のマークを押す」「2. 〇〇さんの名前を押す」「3. カメラのマークを押す」と箇条書きにするだけで、本人の安心感は格段に高まります。

失敗を責めず、まずは「繋がったこと」を喜ぶ

もし操作を間違えてしまっても、否定的な言葉をかけないことが重要です。
ビデオ通話が繋がった瞬間に「顔が見えて嬉しい」「元気そうで安心した」といったポジティブな感想を伝えることで、高齢者の方は「使ってよかった」という成功体験を得ることができます。
この精神的な報酬が、操作を覚えようとする意欲の源泉になります。

ビデオ通話導入時に注意すべきトラブルと対処法

ビデオ通話を利用する中で、いくつかのトラブルが発生することは避けられません。
事前によくあるケースを把握し、対策を講じておきましょう。

映像が映らない・声が聞こえない

よくある原因の一つに、マイクやカメラの権限がオフになっている、あるいは通話中に誤って「ミュート」や「カメラオフ」のボタンを押してしまったケースが考えられます。
高齢者向けの設定として、通話画面のアイコンが「斜線が入っていない状態」が正常であることを、絵を見せながら説明しておくと良いでしょう。
また、指が画面を覆ってしまい、マイクやカメラを塞いでいる場合もあるため、スマートフォンの持ち方についても確認が必要です。

通信制限による動作の不安定化

ビデオ通話はデータの通信量が多いため、契約プランによってはすぐに速度制限がかかってしまう恐れがあります。
自宅にWi-Fi環境がある場合は、必ずWi-Fiに接続されていることを確認してください。
Wi-Fiの設定が外れてしまうことも想定し、「扇形のマークが出ていれば大丈夫」と教えておくことが有効です。

詐欺や迷惑電話への懸念

見知らぬ人からのビデオ通話着信は、高齢者の方に強い恐怖心を与えます。
LINEなどの設定で「友だち以外からの通話を受け付けない」ように事前に設定を変更しておくことが望ましいです。
セキュリティ面の設定はご家族が責任を持って行い、本人は「家族との会話」のみに集中できる環境を整えてあげてください。

まとめ

高齢者の方にとって、スマホのビデオ通話は決して「難しいだけの壁」ではありません。
適切なツールの選択と、ご家族による丁寧なサポート、そして何よりも「顔を見て話せる喜び」を共有することで、日々の生活をより豊かにする強力な道具になります。
まずはLINEのビデオ通話といった身近なところから始め、もし操作に不安が残るようであれば、無理をせず専用端末の導入を検討してみてください。
どの方法を選んだとしても、「いつでも家族と繋がっている」という実感こそが、高齢者の方にとって最大の贈り物になるはずです。

ビデオ通話のある生活へ一歩踏み出しましょう

新しいことを始めるのに、遅すぎるということはありません。
スマートフォンの操作が少々ぎこちなくても、画面越しに映る笑顔は、電話の声だけでは伝えきれない多くの情報を届けてくれます。
最初は時間がかかるかもしれませんが、焦らず、一緒に画面を眺める時間そのものを楽しんでみてください。
ビデオ通話を通じて、あなたとご家族の絆がより一層深まることを願っております。